ビジネスとITとの一体化が進む中で、事業サイドからのデータバックアップへの要求レベルは高まるばかりだ。しかし、現状では十分な対応ができている企業は少ない。こうした課題に対して、Veeam Software(ヴィーム・ソフトウェア)は独自のアプローチで解決策を提示している。主要ストレージベンダーとの連携によって、仮想化環境におけるバックアップや監視、レポーティングなどで高度な機能を実現。ビジネスの厳しい要求に対応するバックアップの仕組みを提供している。

ビジネスの要求が高まる一方、不十分なデータバックアップの現状

 近年、データバックアップに対するビジネスニーズは様変わりしている。ITがビジネスの隅々に入り込んできたことが、大きな要因だ。ヴィーム・ソフトウェアの吉田幸春氏はこう説明する。

 「データバックアップというと、以前はデータの保存が企業の主要な関心事だったと思います。しかし現在では、単に保存できるというだけではビジネス要求を満たせません。ITが止まれば、ビジネスも止まる。そんな状況が広がった中で、ビジネスサイドからは止まらないシステム、止まった場合にもすぐに復旧できるシステムが強く求められるようになりました」

 経営の立場から見れば、ダウンタイムやデータの消失は許されない。しかし、テクノロジーは、この要求に十分なレベルで対応できていない。そこには、大きなギャップがある。このギャップが強く意識されるようなったからだろう、RPO(Recovery Point Objective)とRTO(Recovery Time Objective)という指標への注目度が増している。問題発生時を起点に、RPOはいつの時点が最新データかを、RTOは復旧にかかる時間を示す。ともに、理想はゼロである。

 「現状の企業システムにおいて、障害で止まったシステムが復旧するまでに、どれくらいの時間がかかっているか。ある調査によると、1時間以上との回答した企業は8割以上、15分以上は9割以上に上ったとのことです。このような現状に不満を抱いている経営者、IT部門の関係者は多いのではないでしょうか」と吉田氏は問いかける。

 現状、ハードウエアやハイパーバイザーなどの付加機能を使って、データバックアップを行っている企業は少なくない。しかし、あくまでも付加機能であり、RPOやRTOの最小化はあまり期待できない。また、「戻したいデータを戻せない」といった事象も起こりがちだ。

 「『とりあえずバックアップをとっているから大丈夫』といった意識があるのかもしれません。本来、ビジネスを継続するために何が必要かを検討した上で、『どのデータを戻すのか』、『いつ戻すのか』、『何分以内に戻すのか』を決める必要があります。こうした検討が不十分な場合、いざというときに慌てることになりかねません。システム停止などにより、ビジネスの継続性が損なわれるリスクがあります」と吉田氏。別の製品の付加機能だけでは、ビジネスの細かい要求に対応するバックアップは難しい。この課題に対するソリューションを、ヴィーム・ソフトウェアは提示している。

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