システム速度が遅いと業務やビジネスに損失を与える時代に
「業務システムのパフォーマンスが、以前よりも遅くなっている…」
「バッチ処理に時間がかかって、朝の業務開始までに終わらない…」
「受発注処理などのオンライン業務が追いつかず、機会損失を出してしまった…」
古くから業務パッケージを活用している中小企業の中で、このような悩みを抱えているケースは決して少なくないはずだ。その原因を業務アプリケーションだと判断するのは早計だ。実際に調査したときに多いのが、実はデータベースの陳腐化である。システムを長年にわたって利用し、蓄積されるデータ量も増えていったことで、アプリケーションの処理スピードとデータベースの処理スピードにミスマッチが生じるようになっているのである。
さらに、最近ではデータベースに蓄積された受注データなどを分析し、営業活動に活用する企業も増えているが、このようなニーズに対応することも困難だ。データベースの陳腐化は、ビジネスを妨げる要因になりかねないのである。
これを根本から解決するには、データベースのリプレースが最も効果的だ。しかしここでも大きな壁にぶつかることになる。データベースを含むシステム構築には通常6カ月程度かかるのが一般的であり、簡単には移行できないからだ。データベース移行に時間がかかれば、コスト増にもつながってしまう。また中小企業では、チューニング技術を持つIT技術者が少なく、データベースをリプレースしてもその性能を十分に引き出すことが難しいといった問題もある。ITベンダーに、データベースだけでなくシステム運用を丸投げしている企業も多いはずだ。この壁をうまく乗り越え、システムを高速化するには、いったいどうすればいいのだろうか。