総合的なコンタクトセンターを短期間で構築
製品・サービスに関する質問や困りごとに対応する「コンタクトセンター」。現在は、その役目が大きく変わりつつある。顧客からの問い合わせに対応するインバウンド業務に加え、電話やメールで営業をかけるアウトバウンド業務が増加しているのだ。
「案件解決率」「対応品質向上」といった従来のKPIに加え、「売上アップ」といった新たなKPIを設定する企業も多い。また、多くの顧客の声が集まる特性を生かし、「顧客対応履歴のデータベース」としての役割も求められるようになっている。
そのためにはコンタクトセンターを支えるITの仕組み自体も、従来とは大きく変わる必要がある。
この状況に対応した体制を実現し、新たなサービスを開始したのがマイナビコンタクトサービスだ。同社は2016年10月にマイナビのグループ会社として設立された企業。コンタクトセンター業務のアウトソーシングを中核事業としており、そのための業務拠点として、2017年3月に札幌センターを開設した。
特筆すべきは、同社がこの札幌センターのシステム構築に要した期間はわずか2カ月半だということだ。しかも、電話の受発信以外にメールやチャット、LINEなどのSNSといったオムニチャネル対応が可能な機能も整備中。これにより、カスタマーサポートから受注・申し込み受け付け、マーケティングリサーチまで、多様な顧客の依頼に対応できる、総合的なコンタクトセンターの仕組みを整えていく予定だという。
同社は、いかにしてこの環境を実現したのか。その手法を次ページで紹介する。