小売店、飲食店やホテル、交代制の製造ラインなどでは、日付・時間帯別の担当者を一覧にした“シフト表”が労務管理に使われている。店長や現場のリーダーなどが手書きや Microsoft Excel で作っているという店舗や企業は多いだろう。パートタイマーやアルバイトが多い職場ではあまり先の予定を立てることはできないし、本人や家族の病気で当日になって来られなくなることもしばしば。シフト管理には高い柔軟性が求められるので、現在でも手作りされることは多い。
しかしながら、その作成にあまりに時間や手間を取られているので、このシフト管理業務を効率化すれば現場の生産性が高まるだけでなく、残業や自宅作業が減って店長の労働意欲も高まるはず。このような考えから、シフト管理ツールを導入する企業は増えている。最近はWebサイトから申し込むだけですぐに使えるSaaS型のサービスも多数登場し、店舗側の判断で契約してしまうこともしばしばだ。
その一方で、SaaSなどのITソリューションを現場の判断で導入できるようにしたり黙認したりすることは、セキュリティやIT全般統制の観点からは決して好ましいことではない。現場裁量の余地を残しつつ、全社レベルの業務効率化や働き方改革に結び付けることはできないものか。
「そうしたニーズに応えるかたちでマイクロソフトが2017年1月に提供を開始したのが、オフィス外の現場で働くモバイルワーカーのための『 Microsoft StaffHub 』です」と、日本マイクロソフトの冨士野光則氏は紹介する。
Microsoft StaffHub は、マイクロソフトのSaaSである「 Microsoft Office 365 」の利用者に提供されるWebアプリとモバイルアプリのサービスである。次ページ以降で、その特長や導入メリットを見ていこう。