人手をかけず、低予算でワークスタイル変革を行うには?

 近年、場所や時間に縛られないワークスタイルへの注目度が高まっている。その理由は、社員と企業の双方に、様々なメリットをもたらすからだ。

 しかし、新しいワークスタイルを導入しようにも、いきなりオフィスの設備を入れ替えてフリーアドレス化したり、仮想デスクトップを導入したりするのは敷居が高いという企業も多いだろう。IT担当者の人員や時間、予算が潤沢でない中堅・中小企業であればなおさらだ。

図1●ワークスタイル変革のメリットとリスク
図1●ワークスタイル変革のメリットとリスク
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 それでは、もっと気軽に、かつ低予算でワークスタイル変革を行える手段はないのだろうか。その手段の1つとして注目されているのが、スマートフォンやタブレットといったスマートデバイスを業務に取り込む方法である。今や一般的なツールとして普及したスマートデバイスだが、多くの企業では業務で上手く使いこなせていないのが現状だ。特にスマートフォンについては、「携帯電話」の代わりに音声通話をするだけ――そんな企業も少なくないだろう。

 確かに、ビジネスのコミュニケーションは、いまだに「電話」でやり取りされるケースが多い。しかし、現在は、いつでもどこでも連絡をとれるのが“当たり前”。顧客からかかってきた電話に対して「ただいま○○は外出しております」という返事では満足が得られなくなってきている。特に重要なのが、外出が多い経営層や営業担当者の在席状況などを正確に把握し、必要に応じてすぐに連絡を取る(あるいは顧客に連絡させる)ための仕組みだ。さらに、適切な情報の共有も重要なポイントとなる。外出先で受けた顧客からの電話に対して、営業状況を把握していないようでは顧客の信頼を得られない。

 そうした課題も、スマートデバイスを使えば、簡単に解決できることも多い。もちろん、人、予算、時間の3つの「ない」を克服し、ワークスタイルを変革することも可能だ。それでは具体的にどんな活用方法があるのか、例を見ていこう。

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