「この10年で最大規模となるプラットフォームの進化だ」。インテルは、7月に開催した製品発表会で新しいサーバー向けCPU「Xeonスケーラブル・プロセッサー」について、そう表現した。確かにラインアップは大幅に変わった。約20年続いているXeon(ジーオン)ブランドこそ変わっていないが、「スケーラブル」の名称を付けたほか、今回から新たに「Platinum」「Gold」「Silver」「Bronze」というサブブランドを導入。一気に51モデルを投入した。

Xeonスケーラブル・プロセッサーは「Platinum」「Gold」「Silver」「Bronze」の4種類のグレードに分かれている。
(出所:インテル)
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 販売施策だけでなく、新Xeonは中身も大幅に変わっている。インテルは製品発表会において「データセンター向けに最適化」という言葉を何度も使って改良点をアピールしていた。最大のポイントは、コアの接続形態を従来の「リング」から「メッシュ」に切り替えたことだ。これにより、コア間のデータ伝送の遅延を大幅に抑えられるようになった。

 世代交代を迎えた新Xeonは、これまでと何が違うのか。ラインアップ刷新の意味や各モデルの位置付け、内部の改良点の詳細などについて、インテルへの取材を基に解説する。

対応ソケットとRAS機能に差があった

 まずはこれまでのXeonシリーズについてまとめておこう。

 従来のXeonシリーズは、「E3」「E5」「E7」の大きく3つのシリーズから構成されていた。Xeon E3はシングルソケット(1S、シングルプロセッサと呼ぶこともある)用、Xeon 5は主にデュアル(2S)またはクアッド(4S)用、Xeon E7は4個以上のマルチソケット用となっていた。つまり、同一マザーボード内に配置できるCPUソケット数がシリーズの差異化ポイントの一つだったわけだ。

 現在のXeon E3シリーズは、サーバーの中でも簡易な構成や、CADなどの高負荷アプリケーションを実行するワークステーション向けだ。E5シリーズは、過去はデュアルソケット限定だったが現在は4ソケットに対応したモデルもラインアップされている。4ソケット対応品は、ブレード型など多数のマザーボードを集積するサーバーを想定しており、E5用では電力効率を重視したプラットフォームがレファレンス設計として提供されているという。ここでのプラットフォームとは、マザーボードを中心とした部品構成のことだ。

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