昨今、「複数のプロジェクトを掛け持ちすることが多くなった」と多くのプロジェクトマネジャーが口を揃える。複数のプロジェクトが同時並行で進むと、タスクが入り乱れて、自分は今何をすべきか、いつまでに誰に何を依頼すべきかなどが分かりにくくなる。

 この課題を解決する、日本タタ・コンサルタンシー・サービシズの小島英剛氏(ADMサービス DESS)が使うこだわりの道具がマインドマップと手帳だ。フリーウエアのマインドマップ作成ツール「FreeMind」と、ほぼ日刊イトイ新聞の「ほぼ日手帳」を常用して、タスクを整理整頓している。

 マインドマップは金曜日の夕方に作成する。「翌週のタスクを洗い出す」(小島氏)のが目的だ。まず、中央に「2016/11/28作業」などと、翌週の日付を書く。そこから伸びる「枝」として、抱えている複数のプロジェクトを書く。各プロジェクトのタスクについて、「案件」(顧客やシステムに対してすべきこと)、「定例」(定例会議)、「社内」(社内、プロジェクトチームに対してすべきこと)と枝分かれをさせ、それぞれについて翌週やるべきタスクを整理していく。

 ある程度思いつきでタスクを整理したら、各プロジェクトのWBS(Work Breakdown Structure)と突き合わせてタスクの抜け漏れがないかをチェックする。このほか、研修や資格試験の受験などの社内業務、研究会やシンポジウム、勉強会などの社外業務も同じような要領で洗い出す。

 タスクの整理にマインドマップを使う利点は「発想を膨らませながらタスクを整理できること。例えばパフォーマンス調査が予定されていたら、データベース、BI(ビジネスインテリジェンス)、ネットワークといった調査の観点を枝分かれさせて書いて、次の週にはどの調査なら実施できるかを考えてタスクを決められる」という。

 以前はExcelを使ってタスクを整理したこともあったが、「タスク間の関連性をうまく可視化できず、検討が変な方向に行ってしまう」という経験をして、今ではマインドマップ一本に絞った。

小島英剛氏がタスク管理に使うマインドマップと手帳
小島英剛氏がタスク管理に使うマインドマップと手帳
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