Windows 10の大型アップデート「Windows 10 Fall Creators Update(開発コード名:Redstone3)で使い勝手の向上が望めるのが、入力に関する機能の強化だ。タッチキーボードやIMEによる文字入力、ペン操作などで、さまざまな“イライラ”を解消する機能改善を施している。
Fall Creators Updateの入力機能で改善した主な要素は次の4点だ。
- タッチキーボード
- Microsoft IME(MS-IME)
- 手書きキーボードとペン操作
- 絵文字やフォント
レイアウトを工夫した「タッチキーボード」
米マイクロソフトがタッチ操作に舵を切ったWindows 8以来、スマートフォンやタブレットといった物理キーボードを持たないハードウエア用に「タッチキーボード」を備えている。Fall Creators Updateでは、設定を呼び出すボタンを整理して使いやすくしたり、小さい画面でも使いやすいキーレイアウトを追加したりといった改善が見られる。
2017年3月のCreators Update(RS2)までは、タッチキーボードの右上に「閉じる」ボタンと「固定/浮動切り替え」ボタンがあるデザインだった。基本的な設定は、キーボード右下などにある仮想キー経由で呼び出せた。
Fall Creators Updateでは、設定ボタンが左上に移動した。右下には、複数のキーボードレイアウトがインストールされている場合にレイアウトを切り替えるボタンが表示される。また、これまでタッチキーボード右上にあった「固定/浮動切り替え」ボタンを設定ボタンの項目にまとめている。これはタッチキーボードを画面下に置く「固定」状態にするか、ユーザードラッグして自由に動かせる「浮動」状態にするのかを切り替える機能だ。
このほかタッチキーボードの設定から、「設定」-「デバイス」-「入力」と「設定」-「時刻と言語」-「地域と言語」(言語設定)の両方を呼び出せる。Creators Updateでは言語設定のみだった。
なお、キーボードレイアウトは言語やIMEによって異なる。MS-IMEだと、日本語10キーキーボードを利用できる代わりにハードウエアを模したフルキーボードを利用できない。日本語キーボードレイアウトだと音声入力アイコンが表示されないが、英語レイアウトではマイクを模したアイコンが表示される。