ITproマーケティングが2017年9月下旬に開催した「BtoBセールス&マーケティングSummit Autumn 2017」の最後は、ユーザー企業2社を招いたパネルディスカションで締めくくった。デジタルマーケティングに脚光が当たる時代でも、電話やリアルイベントといったアナログ手法も重要であることを確認するための議論を展開した。
「デジタル×アナログで作る営業とマーケの新たな関係」と題したパネルディスカッションに、ダッソー・システムズ ジャパン マーケティング シニアディレクターの伊藤 宏隆氏とKDDI ソリューション事業本部 ソリューション事業企画本部 ソリューションマーケティング部 部長の中東 孝夫氏が登壇。マーケティング本来の目的に立ち返り、最適な手法を柔軟に選択することの意義を示した。
<パネリスト>(社名ABC順)
ダッソー・システムズ ジャパン マーケティング シニアディレクター伊藤 宏隆氏
KDDI ソリューション事業本部 ソリューション事業企画本部 ソリューションマーケティング部 部長 中東 孝夫氏
<モデレータ>
ITproマーケティング 松本 敏明
本パネルディスカションのモデレーターを務めたITproマーケティングの松本敏明は、冒頭「デジタルだけでなく、アナログの重要性も考えてみたい」と議論のテーマに「アナログ」を取り上げた意図を説明した。
デジタルで数字が明確に、ただし万能ではない
松本はまずダッソー・システムズの伊藤氏に、同社のマーケティング活動でのデジタル活用について、現状を尋ねた。伊藤氏の回答は明確だった。「データの正確な収集」である。
ダッソー・システムズでは2010年頃からマーケティングにデジタルを活用し始めたという。例えば、リードになってから売り上げに結びつくまでの期間を集計したところ「半年で7割が売り上げにつながっていた」という。
「データを整備できたことで、時間や地域、企業規模などさまざまな切り口で分析できるようになった。それを次のマーケティングアクティビティにつなげている」(伊藤氏)とデータ活用の重要性を示した。