VMworld 2017で2017年8月29日に発表された新サービス「VMware Cloud on AWS」。オンプレミス(自社所有)環境とパブリッククラウドでそれぞれ大きなシェアを持つVMwareとAWS(Amazon Web Services)が手を組んだインパクトは大きい。VMware Cloud on AWSを使い、現段階でユーザーは何が出来るのか見ていこう。

 VMware Cloud on AWSは、AWSのデータセンターにあるサーバーに、VMwareのクラウド基盤ソフト「VMware Cloud Foundation」を導入し、オンデマンドで顧客に提供する。Cloud Foundationは、仮想サーバー「VMware vSphere」、仮想ストレージ「VMware vSAN」、仮想ネットワーク「VMware NSX」を含む。「VMware SDDC Manager」でこれらソフトを導入、構成し仮想化環境を構築する。提供から販売、サポートまでVMwareが担う。

 まずAWSの米国西部(オレゴン)リージョンで提供を始め、2018年中にはAWSの全リージョンに広げる計画だ。VMworld 2017では早期導入ユーザーが紹介された。日本企業では野村総合研究所(NRI)とリコーが名を連ねた。

VMware Cloud on AWSの早期導入ユーザーの例
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今のところvMotionは使えない

 AWS製サーバーは2CPU/36コア、512GBメモリー、フラッシュストレージ(キャッシュが3.6TBキャッシュ、容量は10.7TB)を搭載する。サーバー台数は最低4台、最大16台の間でオンデマンドに増減できる。サーバー上の仮想マシンのスペックや数はユーザーが任意に決められる。仮想マシンに対しては、「VMware HA」を利用した冗長化が可能だ。

 VMware Cloud on AWSからは全てのAWSサービスが使える。ただし現状では、AWS Direct Connectで接続できない、ディザスタリカバリーサービスが無いなど、対応待ちの機能が少なからずある。

 仮想マシンをオンライン状態で移動させる「VMware vMotion」は、VMware製品で構築したシステムの中心的な機能だが、VMware Cloud on AWSでは未サポート。「ネットワークを介したパフォーマンスなどが課題だったが、顧客先で動くことが確認できた」(VMware vSphere Product Managementのマーク・ローマイヤー氏)と、PoC(概念検証)を終えた段階にある。

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