デジタルマーケティングの分野で現在、ABM(アカウントベースドマーケティング)と呼ぶ手法が注目されている。ABMとは、企業が「攻略すべき企業群(アカウント)」をターゲティングし、その企業群に対し「組織として」アプローチし、営業活動を仕掛け、その企業群からの「売り上げを最大化する」ためのマーケティングの手法である。

 日本ではデジタルマーケティングの分野で、2014年ころからMA(マーケティングオートメーション)が注目されている。MAは、文字通り「マーケティング活動の自動化」であり、MAツールの導入・活用によって実現できる。一方でABMはマーケティングにおける「考え方」「手法」であって、ツールを活用すれば実践・実現できるわけではない。

 見方を変えればABMとはMAやSFA(営業支援システム)といったツールを導入・活用しなくても実践できる。要するに「どのようにマーケティングを実践するか」という考え方なのである。