2017年6月、NTTコミュニケーションズ(NTT Com)はGoogleとクラウドビジネスに関する戦略的協業を発表した。今後、NTT Comのクラウドサービス「Enterprise Cloud」と、Googleのクラウドサービス「Google Cloud Platform(GCP)」やグループウェアサービス「G Suite」を連携したサービス開発などを進める考えだ。

 「AWS(Amazon Web Services)」「Microsoft Azure」との連携を発表済みのNTT Comは、これで3大クラウドとの協業体制を確立した。NTTコミュニケーションズ クラウドサービス部 販売推進部門 担当部長の津田かほる氏は「クラウドが継続的に発展していくなか、技術進歩を一社でまかなうのは難しい。だから世の技術進歩をうまく取り込みやすい構造にしておく」と同社クラウド戦略を語る。

 NTT ComのEnterprise Cloudは、従来型システム向けの専有型「Hosted Private Cloud」と、クラウドネイティブアプリも視野に入れた「共有型Cloud」を提供。両者を使い分けるハイブリッドクラウド構成をベースに、3大クラウドや様々なパートナーを連携し、“百貨店”の様相を呈している。

写真1●NTT Comのハイブリッドクラウド環境
写真1●NTT Comのハイブリッドクラウド環境
(出所:NTTコミュニケーションズ)
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 3大クラウドとの連携について津田氏は「3社ともしっかり組む。連携を通じて、相手の強み、弱みが分かってくる」と話す。社内ではAWS、Azure、GCPをベンチマークし、使い勝手などを検証。「検証結果はプリセールなどに生かす」(同氏)という。多くのパートナーを連携したNTT Comの一大クラウドサービス。勝算を探ろう。

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