米Vishay Intertechnology(ビシェイ)社は、車載用ディスクリート半導体の品質規格「AEC-Q101」に準拠したpチャネル型パワーMOSFETを2製品発売した(ニュースリリース)。−30V耐圧品の「SQJ407EP」と−40V耐圧品の「SQJ409EP」である。特徴は、オン抵抗を低く抑えたことである。−30V耐圧品のオン抵抗は、ゲート-ソース間電圧が−10Vのときに4.4mΩ(最大値)。−40V耐圧品のオン抵抗は、ゲート-ソース間電圧が−10Vのときに7.0mΩ(最大値)である。パッケージはどちらも、実装面積が6.15mm×5.13mmのPowerPAK SO-8Lである。一般的なDPAK封止品と比較すると、実装面積を50%削減できるとしている。

車載用ディスクリート半導体の品質規格「AEC-Q101」に準拠したpチャネル型パワーMOSFET
車載用ディスクリート半導体の品質規格「AEC-Q101」に準拠したpチャネル型パワーMOSFET
[画像のクリックで拡大表示]

 同社によると、pチャネル品の方がnチャネル品よりも負荷スイッチ用途に向いているという。なぜならば、チャージポンプ回路を使って、正のゲートバイアス電圧を生成して供給する必要がないからである。

 −30V耐圧品であるSQJ407EPの特性は以下の通り。最大ドレイン電流は、連続時に−60A、パルス時に−155A。全ゲート電荷量は169nC(標準値)。入力容量は8200pF(標準値)。出力容量は950pF(標準値)。帰還容量は785pF(標準値)。ゲート抵抗は1.05Ω(標準値)である。−40V耐圧品であるSQJ409EPの最大ドレイン電流は、連続時に−60A、パルス時に−150A。全ゲート電荷量は170nC(標準値)。入力容量は8400pF(標準値)。出力容量は620F(標準値)。帰還容量は510pF(標準値)。ゲート抵抗は1.08Ω(標準値)である。動作接合部温度範囲は、2製品どちらも−55〜+175℃。すでにサンプル出荷と量産出荷を始めている。価格は明らかにしていない。