私たちが扱っているワープロや表計算、PDFなどのファイルはさまざまな情報を含んではいるが、さらに情報を付け加えたいことはないだろうか。紙の資料に書き込みをしたり、付箋紙を貼ったりするように、ファイルを閲覧しているときに、そこに記載されている情報についてのメモを残したいケースだ。
あるいは、ダウンロードしたファイルについて、これは重要なのだとか、他の文書ファイルとの違いなどについて記録しておきたいと考えることもあるだろう。
こうしたときに役立つ、いわゆる「メモ」や「ノート」などと呼ばれる雑多な情報を管理するための機能を、ここでは「ノート情報管理」と呼ぶ。それを実現する代表的なサービスやアプリを具体的に見ていくことにしたい。
具体的には、「Evernote」、「Google Keep」、「Microsoft OneNote」の3つを見ていくことにする。
名称 | 開発元 | Web | Windows | MacOS | Android | iOS | 有料サービス | 情報ページ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Evernote | Evernote | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | https://evernote.com/intl/jp/ |
Keep | ○ | ○*1 | ○*1 | ○ | ○ | × | https://support.google.com/keep/?hl=ja#topic=6262468 | |
OneNote | Microsoft | ○ | ○*2 | ○ | ○*3 | ○*3 | ○ | https://www.onenote.com/?omkt=ja-jp |
*2:無償UWP版、無償デスクトップ版(2013版)、有償デスクトップ版(2016)がある
*3:機能制限のあるモバイル版
筆者は、記事を書くことを専門にしているが、そのためには各種の資料が必要になる。
最近ではインターネットで検索する機会が多いが、気がつくと、同じことを繰り返し検索していることがある。ページ数の多いPDFファイルの資料でも、実際に必要なのは、その中のごくわずか。場合によっては、数行や1つの表だけという場合もある。
記事を書く作業の大半に、資料を捜し、それを理解することに費やすこともある。このため、必要な情報の整理は、作業効率を高めるためには重要なことだ。
リファレンスマニュアルや参考文書の同じページを何度も参照したり、同じ統計資料を何度も利用することはある。過去の仕事で作成した文書や図表を再度使いたい、と考えることがある。こうしたとき、それらをすぐに取り出せるようになれば、作業時間を大きく短縮できる。
ところが、これらはファイルのままでは、捜すのに時間がかかる。一定数を超えると、フォルダーで細かく整理したとしてもすぐには見つけられない。ファイルのままで情報を整理しておくことは困難なのだ。