日本は4人、韓国は0.5人という稼働量で、FPGA(Field Programmable Gate Array)製品のマーケティング施策に取り組むザイリンクス。年間プランとKPI(重要業績評価指標)をどう立て、どうチーム運営しているのでしょう。
前回に引き続き、日本と韓国のマーケティングを統括する、ザイリンクス日本法人グローバルセールス アンド マーケット マーケティング部(以下、マーケティング部)、シニアマネージャーの神保 直弘氏に聞きました。
本社に依存しない年間計画、KPI
ザイリンクスは本社発で製品提供を約3カ月前に確定させています。流動的なスケジュールに日韓のマーケティング活動が左右されないよう、各国でビジネスアップデートの節目を作り、年間のコミュニケーション計画を立てています。
ザイリンクスの本社は、利用するあらゆるメディアを統合して相乗効果を上げようとするインテグレーテッドマーケティング(IM)観点でマーケティング活動を判断します。これに沿って4月スタート3月終了の年間計画で日韓チームの活動を決め、年間予算を確保する形です。
日本では、広報PRもマーコム(Web・SNS・広告)も、これからの売り上げを牽引する分野として期待する自動車、産業機器、クラウドコンピューティングなどの業界で、専門媒体を重視しています。まず土台となる広報PRのプレスブリーフィングとして神保氏が媒体を訪問し、技術情報、産業動向、顧客動向を説明し、記事露出の土台を作ります。
加えてこれらの各分野では、日本法人の社長や責任者による個別取材やグループ取材を展開するほか、製品やソリューション、イベント、決算などのプレスリリースを月2~3本ペースで配信しています。広報PRにとどまらず、並行して記事広告などを通じたオピニオンリーダーの支援、SNSを含むメディア運営を実践しています。
これはユーザーがザイリンクスの情報と記事に定常的に触れることを目標に設計しました。さらに11月の組み込み技術やIoT(Internet of Things)にかかわる総合技術展や1月の自動車関連の展示会に出展します。ここではソリューション発表・展示、見込み客への訴求を強化します。