欲しい人材、いらない人材

サイバーエージェントの新卒教育は「不公平」である

2017/05/19 玉置 亮太=日経コンピュータ

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 獲得した人材を、どう教育、育成するか。サイバーエージェントの新卒教育の方針は、内容をあえて「公平にしない」というもの。同期入社でもエンジニアとしてのスタートラインは十人十色。ならば教育内容にも差を付けようというわけだ。一方、現役のトップ級エンジニアには、とにかく投資をおしまず自由に活動させる方針で3人は一致した。


左から司会を務めたリブセンスの桂大介氏、サイバーエージェントの長瀬慶重氏、freeeの横路隆氏、DMM.comラボの城倉和孝氏。リブセンス桂氏は、同社の転職者向けクチコミサービス「転職会議」でも、スキルアップは関心の高いテーマと話す
(撮影:陶山 勉、以下同)
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新卒エンジニアへの教育について伺います。新卒社員は自身で明確なキャリアパスをイメージできないと思いますが、教育、育成する側としてはどういうスキル、キャリアを積ませたいとお考えですか。

城倉  いろいろな考え方はあると思うんですけど、最初から偏った仕事ばかりしたり一部の技術だけに興味を持ったりすると、本人の才能を発揮しづらいと思います。我々としては新卒社員の入社2、3年間はいろいろなことをやってもらうというスタンスをとっています。

 様々な技術に触れたり仕事を体験したりする中で、だんだん本人の志向性というか、やりたいことがはっきりしてくるのではないかと。専門性を身に付けてもらうのは、それからです。

 ITスキルだけでなく、マネジメントも専門性の一つと言えます。マネジャーを希望する場合でも、まずはベースを身に付けて、そこからキャリアを積んでいってもらっています。

城倉氏は新卒社員が幅広い基礎知識を身に付けることの重要性を強調した
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横路 freeeはまだ新卒入社はビジネス職しか採用していません。開発部門向けの新卒社員は来年から入ってくるので、まだ教育制度ができていないという前提でお話しすると、自身へのフィードバックを素直に受け入れてくれる人、人から「教えてやりたい」と思わせる人材を求めていますね。

 人の力を借りることは、すごく重要です。もちろん自分で考えられることは必要ですが、最初から全ての仕事を自分でこなせるわけではありませんから。

 あとはマネジャー職にも共通する点ですが、文化の体現者であってほしいのは若手社員も同じです。同期入社の社員同士のつながりを大切にして、そこから次世代のマネジメント人材とかスーパープレーヤーが出てきてほしい。

 私も最初はこの会社にいたわけではないのですが、以前に勤めていた会社の文化から今の会社の文化へ、頭を切り換えるのがすごく大変だったという思いがあります。入社した人には、うちの思想とか文化が芯から染みつくくらい、しっかり吸収してほしい。あるいは、文化を新しく作っていくくらいの意気込みを持ってほしいと思います。

同じスタートラインでも差がある

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出典:ITpro 2016年11月2日
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

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