2016年11月に実施した会議実態調査では「ウチの会議は効率的」とする回答が13%に終わる残念な現状が明らかになった。この元凶はそこにあるのか。引き続き2人の会議名人が考える

榊巻 亮氏 ケンブリッジ・テクロノジー・パートナーズ ディレクター。ファシリテーションを生かして多くの企業の業務改革プロジェクトに参画。著書に『世界で一番やさしい会議の教科書』など
榊巻 亮氏 ケンブリッジ・テクロノジー・パートナーズ ディレクター。ファシリテーションを生かして多くの企業の業務改革プロジェクトに参画。著書に『世界で一番やさしい会議の教科書』など
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中尾 隆一郎氏 リクルートホールディングス管理本部 リクルートHR研究機構 企画統括室室長。リクルート住まいカンパニー執行役員、リクルートテクノロジーズ代表取締役社長などを歴任。会議改革をリードした
中尾 隆一郎氏 リクルートホールディングス管理本部 リクルートHR研究機構 企画統括室室長。リクルート住まいカンパニー執行役員、リクルートテクノロジーズ代表取締役社長などを歴任。会議改革をリードした
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会議の始め方や終わり方などの実態を見ながら会議がグダグダになってしまう原因を探ってみたいと思います。図5を見ると、会議に参加する際、「何をどう議論してどこまで決めるのか」が最後まで理解できていない割合は42.5%に上っています。

図5 4割強が会議の目的やプロセスが最後まで分からない議論の見える化の状況
図5 4割強が会議の目的やプロセスが最後まで分からない議論の見える化の状況
参加メンバーの状態
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榊巻 これはかなり衝撃的ですね。4割の人は何のために会議に参加しているか最後まで分かっていないということでしょう。それこそ時間のムダです。

 何かを決める意思決定会議はもちろんですが、情報共有会議でも、会議が終わったときにどういう状態になっているかを、最初に共有しておかないと迷走します。

会議の目的を決めるということですか?

榊巻 「目的を決める」というと、「情報を共有する」「納得するまで議論する」となってしまいがちです。「行動」ではなく会議が終わったときの「状態」を定義する方がいい。サッカーで言えば「ボールを蹴る」のではなく「得点して勝利した」という状態を目的にするのです。

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