日立製作所が成長戦略の中核と位置付けているのがIoTプラットフォーム「Lumada」だ。強みとする鉄道事業や電力事業向けのOT(オペレーショナルテクノロジー)、企業内の情報システム向けのデータ処理・分析技術などのITを結集したソリューション製品群である。

 Lumadaは特定のソフトウエア製品を指す呼称ではない。提供する事業領域などに応じて、提供するソフトやソリューションは変わってくるからだ。

 社内の電力事業や鉄道事業などで活用を進めて、成功モデルを汎用化する。この成功モデルを利用すれば、顧客はIoTを活用するシステムやサービスをいち早く立ち上げられる。

 日立はLumadaの提供を2016年5月に開始しており、2016年度から3年間で、1000億円を投資して開発する。

ITの事業以外に約8兆円規模のOT

 Lumadaの最大の特徴は、ITのベンダーとユーザーという、二つの顔を持つ日立の強みを色濃く反映していることだ。

 IoTの活用では、産業用機器や工場内の生産設備などの制御技術であるOTと、企業内の情報システムであるITを連携させる必要がある。

 「当社はITの事業以外に、約8兆円規模のOTの事業を持っている。OTで培ってきたノウハウが、Lumadaの大きな武器となる」。日立製作所 サービスプラットフォーム事業本部 IoT・クラウドサービス事業部の中村輝雄 事業主管はこう話す。

日立製作所 サービスプラットフォーム事業本部 IoT・クラウドサービス事業部の中村輝雄 事業主管
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 日立は、国内でも有数の大手ITベンダーとしての顔を持つ。同社の「情報・通信システム」セグメントは2016年3月期で連結売上高が2兆1093億円の事業規模。SI(システムインテグレーション)やコンサルティング、クラウドサービス、サーバー、ストレージ、ソフトなどを提供している。

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