企業・組織におけるセキュリティ対策への関心は急速に高まっている。個人情報漏洩に伴う損害賠償、レピュテーション(信用)低下、営業秘密漏洩に伴う競争力低下など、セキュリティ棄損に起因する影響は大きな脅威だ。筆者が受けるセキュリティ関連の相談・依頼は急速に増加している。その半面、セキュリティの考え方が誤解されている、と感じる機会も増えている。

 勉強熱心な人ですらよく勘違いしているセキュリティ知識は傾向がある。トップ3は(1)情報セキュリティとサイバーセキュリティの違い、(2)セキュリティとセーフティの違い、(3)セキュリティガバナンスとは何かの理解、だ。会話ですれ違いやギャップが生じ、提案活動やプロジェクト支援が進む過程で障壁となるケースもある。