前回のコミュニケーション戦略では2回にわたってたっぷりの「HOW」と「私の失敗体験?」を解説した。経営者としてのコミュニケーションスタイルの棚卸しは無事に済んだろうか?
今回は「文化を変える5つの柱」の4番目である。
- 変革を邪魔するものは何か?
- 自らを破壊するリーダーシップ
- 共感するコミュニケーション
- 失敗から学び成長を加速する←今回はコレ
- 顧客目線をインストールする
なお、あらかじめ宣言しておくと、この4本目も前編と後編に分かれ、今回は前編となる。
失敗に厳しすぎる日本企業
どうも日本人は失敗に厳しい傾向があり、失敗を許さない風潮が強いようだ。メディアでもSNSでも、徹底的に失敗を糾弾するのを目にすると心が痛み悲しくなる。
それは日本の消費者が世界最高レベルの品質大国としてのこだわりを持っていて、高い品質=失敗を許さない文化が表裏一体となり、切っても切り離せなくなっているからかもしれない。
例えば、終身雇用の年功序列制度の企業で出世できるのは「成功した」ことよりも「失敗しなかった」ことが重要らしい。日本で会社をつぶしたら一家は離散して、経営者は2度と起業してはいけないレッテルを貼られ、経済界からは追放される。日本という国で生きる限りは、たった一度でも失敗したら、それを一生背負わなければならないようなのだ。
それでいいのだろうか?