さて、前回の記事の最後に「経営者のあなたが取るべきアクション」を伝えたが、覚えているだろうか?
それは「営業がお客様からゴールと現状を聞きだせること」。ゴールと現状のギャップから問題点を明らかにできなければ、そもそも始まらないのだ。
そうした体制に会社を変えたいのであれば、まずあなたの会社の現状を把握するところから始めてほしい。「つながる、探せる、シェアできる」を、あなたの社内でどれだけ活用できているのかについて把握するのだ。
あなたはきっと、しっかりとアクションを取ったことだろう。そして、こう思った経営者も多いはずだ。「『つながる、探せる、シェアできる』なんて文化以前に、うちにはまだデジタルリテラシーそのものがないじゃないか」――。
大丈夫、心配しなくていい。そういう読者のための連載であるし、今回からはいよいよ会社の文化を変える極意をシェアしたい。
その前に、この連載のミッションを再確認しておく。「読者がB2Bマーケティングを導入し、実行し、結果を出せるチカラを育てること」と「経営者に読ませる」ことだった。本連載ではいたずらに手順や方法やノウハウを教えることはしない、求める答えは自分で探していただく。
読んで何かを学ぶのではなく、考えて、行動し、失敗することから学ぶしかない。そこには近道などない。特に「文化を変える」のは、極めて難易度が高い。ノウハウやプロセスや方法論だけでは変えられないからだ。
文化を変える5つの柱
新しい会社がゼロから文化を作ることは比較的「楽」だが、既にある会社の文化を変えるのは並大抵の話ではない。これまで説明してきたように、顧客が駆使する「つながる、探せる、シェアできる」文化にあなたの会社が追随することで、顧客が握ったコミュニケーションの主導権を同じように駆使できるようになるのが目的だ。もはやそれ以外にあなたの会社が生き残る道はない。
これからしばらくは、以下の内容について順を追ってお伝えする。
- 変革を邪魔するものは何か?
- 自らを破壊するリーダーシップ
- 共感するコミュニケーション
- 失敗から学び成長を加速する
- 顧客目線をインストールする