ある日の昼下がり、代表アドレス宛てにきた営業をきっかけに、営業メールへの対応や断り方を話し合う平野所長と直井研究員。営業は無視していい?代表アドレスや問い合わせフォームなどから営業するのはアリ?

直井研究員(以下、直井):所長~、代表アドレス宛てに営業がきました。セミナー集客の提案のようです。少しでも興味があればお時間くださいって候補日が。文章が長くていろいろと書いてあります。

平野所長(以下、平野):さっき届いた営業メールのことだね。直井さんが判断をして対応してください。

直井:え!?宛名には「ビジネスメール研究所様」って書いてあるので所長にお任せしてもいいですか。

平野:宛名に「ビジネスメール研究所様」と書いてあるのは、うちと面識がないから誰に宛てたらいいか分からないので、これを読んだ人が担当者につないでくださいって意味だ。一斉に問い合わせをしている営業メールの典型だね。内容を読んだところ、うちは必要なさそうだ。ということで直井さんから断ってください。これも勉強だよ。

直井:断るのって気を遣います。こういう問い合わせは無視したらダメですか。

平野:それは受け取った側の方針によるだろうね。

直井:うちの方針ってありますか。

平野:そうだね。闇雲に送っている、こちらの事業を確認せずに送っている、そう思われる内容であれば返事をする理由はない。それは営業ではなく迷惑メールともいえる。そういう相手に対してこちらの情報を出すのは控えたい。

直井:そうですね。でも今回のメッセージを読む限り、うちのウェブサイトを見てくれてはいるようです。

平野:送り手も一斉に問い合わせているときは返事がこないことも想定しているだろう。ただ、テンプレートのような内容でも一部、相手に応じて書き分けている、こちらのことを調べた上で送っていると分かるときは、無視せずに返事をしたほうが印象はいい。

直井:逆に驚くかもしれません。返事がきた!と。

平野:そうだね。こうした営業は一方的にスタートすることが大半だから返事をもらえないことは多い。でも、不要なら不要と、断るなら断ると、受け手が意思表示しないと営業者も判断ができず「見込みがあるかな」とまた営業することになる。受け手は不要な営業が続いて迷惑する。だから場合によっては返事をすることが受け手のためでもあるんだ。もちろん必要ならそう返事すればいい。

直井:検討する予定がないのに営業されるのが続くとストレスです。相手の気力が無くなるのを待つ根競べになりそうです。

平野:返事がこない可能性は高いことは分かった上で、数多く試みれば当たると思って営業を続けているケースは多いだろうね。ビジネスメール研究所の方針としては、こちらのことを調べず適当に送ってきていると思われるときは「迷惑なメール」判定。無視してもいい。でも、こちらのことを調べている、こちらに向けた文章になっているときは断りのメールを送る。今後、不要な情報が届いてもノイズでしかないからね。ということで今回の営業は断ってください。

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