[ゲートウエイ機器]インターネットと社内LANを結び安全に注力
ゲートウエイ機器は「インターネットの出入口」に設置する。主に社内ネットワークと社外(インターネット)を「つなぐ」役割と、社外からの侵入や攻撃から社内ネットワークの「安全」を担保する大きく2つの役割がある。
企業のネットワークでは社内ネットワークとインターネットの境界に、ルーターやファイアウオールといったゲートウエイ機器を設置する(図2-1)。こうした機器に求められる「つなぐ」機能は大きく4つ。(1)ISP▼への接続、(2)アドレス変換、(3)キャッシュによる高速化、(4)外部拠点への安全な接続、である。
インターネットへつなぐ
社内ネットワークからインターネットに接続するには、ISPが提供するインターネット接続サービスにつなぐ必要がある。これが(1)だ。ISPの用意した終端装置▼とゲートウエイ機器をつないで接続する。ゲートウエイ機器のインターネット側にはグローバルIPアドレス▼が割り振られる。
ゲートウエイ装置は社内ネットワークから届いたパケットを異なるネットワーク(インターネット)に送信する。従って、異なるIPネットワークを相互接続するルーティング▼機能を必ず備える。
(2)はNAT▼と呼ばれる。インターネットに接続するにはグローバルIPアドレスが必要だが、社内ネットワークには一般にプライベートIPアドレス▼を割り振る。社内の各端末がインターネットにアクセスする際には、ゲートウエイ機器がプライベートIPアドレスからグローバルIPアドレスに変換する。この機能がNATだ。
(3)の役割を担うのがWebプロキシだ。Webプロキシは社内のコンピュータが直接インターネットのサイトにアクセスする代わりに、「代理」としてアクセスする。1度目にアクセスした際のデータをWebプロキシが保存しておき、2回目以降のアクセスにも利用して、画面の表示などを高速化できる。
Internet Service Providerの略。
光ファイバーの通信を終端するONU(Optical Network Unit)など。
インターネットで利用可能なIPアドレス。
ネットワークで情報を伝達する経路を見付ける仕組み。経路制御とも呼ばれる。
Network Address Translationの略。
企業内などで利用するIPアドレス。