大林組、MR(複合現実)で更地にマンションを疑似建設
事例1 大林組
出典:日経情報ストラテジー 2017年1月号
pp.18-19
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
「建物の外観や内部の様子を、お客様が3次元モデルの世界に“没入”することで、完成前に原寸大で確認できる。これが最大の利点だ」。大林組の一居康夫設計本部設計ソリューション部副部長は話す。2012年、現実の映像とCGを融合させた映像をヘッドマウントディスプレー(HMD)で見る、キヤノンのMR(複合現実)システム「MREAL」を導入。活用を進める。
キヤノンのMR(複合現実)システム「MREAL」のヘッドマウントディスプレー。 4つのポールは外部から赤外線を当てて位置を特定するためのもの。外側に2つのカメラが付いていて手をキャプチャできる(上)。赤外線を当てることが難しい場合、専用シートを敷いて利用。ヘッドマウントディスプレーに下向きに付けたカメラでシートのパターンを捉えて位置を特定できるようにする
写真撮影(専用シート以外):村田 和聡
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あるマンションの建設では、このシステムを、建設予定地に持ち込んで、顧客企業の担当者に、3次元モデルで制作した外観を見てもらった。HMDをかぶると、マンションの3次元モデルが更地に出現。HMDの外側に組み込んだカメラで捉えた周囲の景色が、背景として見える。「周囲に圧迫感を与えない外観になっている」といったチェックポイントを即時に確認できる。
建物の外観を投影して、高さを含めてスケール感をチェック。鉄筋を組んだ3次元モデルでは、鉄筋を組む間隔を自身の手と比べて確認できる(下)
写真撮影:村田 和聡
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