日経コミュニケーションは2016年7月から8月にかけ、毎年恒例となっている「企業ネット/ICT利活用実態調査」を実施した(調査概要は記事末)。その結果、企業におけるタブレット端末の導入が大幅に伸びていることが分かった。

 タブレット端末の導入率は66.2%だった(図1)。2015年調査の47.0%から19.2ポイントも上昇した。ただ、スマートフォンと同様、「導入の具体的な予定がある」(0.5%)や「導入を検討中」(10.7%)は1割強にとどまり、潜在顧客には行き渡った感がある。今後は伸びが鈍化する可能性が高い。スマートフォンとタブレット端末の両方を導入済みとした企業は44.3%(253件)に達した。

図1●タブレット端末の導入状況
図1●タブレット端末の導入状況
「導入済み」の企業は2015年調査の47.0%から19.2ポイント上昇した。
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 タブレット端末の導入台数は平均で236台。2015年調査の132台から1.8倍も伸びた。ただ、回答の分布を見ると、「10台以上、50台未満」が126件と多く、「10台未満」が103件、「50台以上、100台未満」が49件と続く(図2)。「追加導入の予定台数」も平均で197台という結果が出たが、「10台以上、50台未満」が47件、「10台未満」が37件と、50台未満が全体の4割強を占めた。スマートフォンと同様、一部の大規模導入が平均を押し上げている。

図2●タブレット端末の導入台数と購入価格の分布
図2●タブレット端末の導入台数と購入価格の分布
導入台数は50台未満が全体の60.5%を占める。一方、購入価格は0円(実質無料)が全体の25.4%を占めた。
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 タブレット端末の購入価格は平均で3万9128円。スマートフォンと同様、回答の分布を見ると「0円(実質無料)」が96件と多いが、全体の比率は25.5%にとどまる。一方、レンタルやリースで調達した場合の月額費用は平均で2488円と、スマートフォンよりやや低かった。レンタルやリースも「0円(実質無料)」が58件(15.2%)と多く、「4001~5000円」が26件(6.8%)、「2001~3000円」が20件(5.2%)といった状況である。

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