「LPWA(Low Power Wide Area)」を使って自社で構築したIoT向けネットワーク。LPWAは、省電力・長距離・低コストが特徴の無線通信技術。主要な方式のうち、「LoRaWAN」と呼ぶものは、周波数帯域として免許が不要な920MHz帯を利用しており、無線LAN(Wi-Fi)のように、通信モジュールやゲートウエイ装置など購入して企業が自前でIoTネットワークを構築できる。

 LoRaWANで利用する920MHz帯は、電波が遠くまで届きやすい。このため、一つの基地局で広い範囲をカバーしたり、携帯電話基地局のない山間で利用したりできる。また、920MHz帯は建物や地面に浸透しやすい性質もあるため、地中に埋めた水道メーターと通信したり、病院や工場など大きな建物を1台の基地局でカバーしたりできる。

 2017年にはLPWAの本格導入が進み、これまでWi-FiやBLE(Bluetooth Low Energy)などではカバーしにくかった領域にも無線通信を導入できるようになり、IoT導入がさらに進むだろう。