オフィスコンピュータ、略してオフコン。日本ベンダーが独自アーキテクチャーで作り上げた小型コンピュータは、1960年代から1990年代に全国の中堅中小企業や工場の情報化を後押しした。

 だが1990年代、Windowsサーバーの登場で市場は一変。数十あったオフコンベンダーは次々と撤退した。年間出荷位台数は2000年の1万台から、2015年は1000台にまで落ち込んだ。

 終わったかに見えるオフコンだが、実に1万台以上のオフコンがまだ現役で稼働中だ。そんな中、NEC、日本IBM、富士通の“オフコン3強”の一角であるNECが撤退を決めた。

 ユーザーの困惑は大きく、市場拡大が見えない中でベンダーも苦しい。オフコンの今を追った。