Salesforce Einstein(アインシュタイン)は、セールスフォース・ドットコムが提供する、予測分析や機械学習/深層学習、自然言語処理といったAI(人工知能)関連テクノロジーを活用したサービスの総称である。同社が2016年9月に発表したEinsteinは、データサービスや開発プラットフォームなどとは別レイヤーとして、Sales CloudやMarketing Cloudなどのアプリケーションが稼働するプラットフォーム(Salesforce Customer Success Platform)に組み込まれることになった。

 前半の今回は、セールスフォース・ドットコム マーケティング本部 プロダクトマーケティング ディレクターの田崎純一郎氏に、Einsteinによる営業担当者やマーケティング担当者の支援の位置付けや考え方を聞いた。

(聞き手は松本 敏明=ITproマーケティング、
記事構成は冨永 裕子=ITアナリスト)


セールスフォース・ドットコム マーケティング本部 プロダクトマーケティング ディレクターの田崎純一郎氏
セールスフォース・ドットコム マーケティング本部 プロダクトマーケティング ディレクターの田崎純一郎氏
[画像のクリックで拡大表示]

セールスフォースがEinsteinを提供する理由

 セールスフォースが提供するEinsteinは、人間と同様の意思決定をする汎用的な用途ではなく、大量のデータを活用して人間の判断を支援するための用途に特化したものだ。黎明期にあるAIは、企業で業務用途に使うにはまだ複雑であり、誰もが容易に利用できるものではない。

 データの準備やデータサイエンスの知識を活用したモデル構築、そのためのインフラ整備は、インテリジェンスを利用したい企業が個別に取り組むには大変なコストがかかる。そこでセールスフォースは、多くの企業がデータを活用して賢くビジネスアプリケーションを活用できることを目指してEinsteinをリリースした。

この先は日経クロステック Active会員の登録が必要です

日経クロステック Activeは、IT/製造/建設各分野にかかわる企業向け製品・サービスについて、選択や導入を支援する情報サイトです。製品・サービス情報、導入事例などのコンテンツを多数掲載しています。初めてご覧になる際には、会員登録(無料)をお願いいたします。