Microsoft Excelをワープロソフトのように使う「Excel方眼紙」。書類ベースの業務を電子化する手軽な手段として広まったものの、データベースのように様々な用途に活用できるシステムとはほど遠い代物だ。
だがここにきて、クラウドの普及とWeb技術の進化によってExcelライクな使い勝手のITツールが充実し始めた。プログラミング不要でデータベースを活用した業務システムを簡単に構築できる、脱Excel方眼紙を視野に入れるソフト/サービスの実力を探る。
Microsoft Excelをワープロソフトのように使う「Excel方眼紙」。書類ベースの業務を電子化する手軽な手段として広まったものの、データベースのように様々な用途に活用できるシステムとはほど遠い代物だ。
だがここにきて、クラウドの普及とWeb技術の進化によってExcelライクな使い勝手のITツールが充実し始めた。プログラミング不要でデータベースを活用した業務システムを簡単に構築できる、脱Excel方眼紙を視野に入れるソフト/サービスの実力を探る。
国産のオープンソースソフトウエア(OSS)という異色の脱Excelツールが、インプリムが開発するプリザンターだ。業務に使えるWebアプリケーションをプログラミング不要で作れるソフトを商用・非商用を問わず無償で利用できるほか、無料でも使えるクラウド版を提供する。
Excel方眼紙に似たデザインのWebアプリケーション開発に特化した業務システム開発ツールがグレープシティの「Forguncy(フォーガンシー)」だ。Excelの操作性を再現した開発環境を使って帳票画面などをデザインし、ノンプログラミングでWebシステム化できる。
「コンセプトは脱Excelだが、Excelの得意とする機能を使い続けたいユーザーも視野に入れる」。ジャストシステムの北野史典EPS事業部マーケティング部シニアエキスパートは、プログラミング不要の業務システム開発ツール「UnitBase」の設計思想をこう説明する。
日報や案件管理などの業務システムを平易な開発手順で作れるクラウドサービスとして知られる、サイボウズの「kintone」。誰でも簡単にWebアプリケーションを短時間で作れるので、脱Excel方眼紙に役立つ。Excel方眼紙で作成した帳票をそのまま使うことも可能だ。
「Excelの見た目をそのままに簡単にWebアプリ化できなければ、幅広いエンドユーザーに使ってもらえない」。業務アプリ開発ツール「AppSuite」は、Excel方眼紙の見た目で誰でも簡単にWebアプリケーションを作れるよう工夫をこらした。