人手不足が鮮明になっている。厚生労働省の2017年10月発表によれば、正社員の有効求人倍率は過去最高の1.02倍となった(季節調整値)。ITエンジニアの奪い合いも、激しさをましている。

 様々な企業の求人が増えるなか、優秀なITエンジニアを獲得・確保し続けることはIT企業にとっても大きな課題になっている。一方、ITエンジニアが気になるのは処遇だろう。日本のIT企業の給与はどれくらいなのか。

 今回は、国内IT最大手であるNEC、日立製作所、富士通の従業員がどれくらい給与を受け取っているのかを調べた。3社の平均給与は過去10年でどのように変化しているのかを見てみよう。

3社ともほぼ800万円超え

 まずは直近である2016年度の平均年間給与を調べた。NECが804万8801円、日立は849万8582円、富士通は797万455円だった。突出しているのは日立で、850万円に手が届きそうだ。

2016年度の平均年間給与。各社の有価証券報告書より抜粋した
2016年度の平均年間給与。各社の有価証券報告書より抜粋した
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 国税庁が2017年9月に公表した民間給与実態統計調査の結果によると、民間企業で働く人の2016年に得た平均給与は422万円。大手IT企業3社の従業員は、その2倍に近い給与を得ていることになる。

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