人がやるパソコン操作を「覚えて」、定型業務を自動化するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)。日本生命、オリックスグループに続き、三菱東京UFJ銀行も活用。大きな成果を得ている。

 2014年春にRPAに着目し、既に約20種類の事務処理にRPAをパイロット適用する実績を持っているのが、三菱東京UFJ銀行だ。BizRobo!の導入によって、2015年中に8000時間分の事務処理作業を削減する成果を得た。

 例えば、1時間おきに社内システムにアクセスして、データをチェックし、エクセルにコピーするといった作業に、RPAを適用して自動化。あらかじめ決められた時間にロボットに処理させる機能を使って、定期的に動かすようにした。「面倒な仕事から解放されたと、担当者に喜ばれている」と、三菱東京UFJ銀行の西田良映デジタルイノベーション推進部第二グループ上席調査役は説明する。

 この成果を受けて、2015年11月から、RPAを本格適用していく取り組みを進めている。

●三菱東京UFJ銀行は2年のパイロット適用を経て、RPAの本格展開に踏み切っている
●三菱東京UFJ銀行は2年のパイロット適用を経て、RPAの本格展開に踏み切っている
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 具体的にはまず、BizRobo!をベースにロボットを作り込む開発標準を策定。要件定義や設計、開発、テストといった開発プロセスの作業や成果物を取り決めている。

 例えば要件定義では、現場担当者が操作するパソコン画面のスクリーンショットを取得して、各画面での操作内容や判断ポイントを洗い出す。非効率な処理を修正したうえで、ロボットに任せる処理を決めてロボット開発に移る、といったプロセスを検討している。

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