仮想化技術の粋をPCサーバーに詰め込んだ「ハイパーコンバージドシステム(HCI)」が盛り上がっている。新興ベンダーの米ニュータニックス(Nutanix)が切り開いた市場に、米ヴイエムウェアや米デル・テクノロジーズ、米シスコシステムズや米ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)など様々なベンダーがひしめく。

 「システム拡張や、ハード老朽化に伴う更改に標準対応しているアプライアンス」。HCI製品の導入を決めた北陸銀行 執行役員の多賀満氏は、こう評価する。インフラの導入や変更のたびに高額なSI費用を要求されてきたユーザーも、HCIに期待を寄せる。

 「仮想化基盤を手間なく使えるようにする」。HCI製品のコンセプトは共通だが、仮想ストレージの実装方法などで各社が技術を競う。ただ、こうした“箱の中”の機能を調べ尽くしたところで、HCIの真価にはたどりつけない。“箱の外”にはハイブリッドクラウドやインフラの自律化といった、各ベンダーのインフラ戦略が広がっている。

 こうした戦略と合わせて初めて、HCIの先進性は生きる。「次世代インフラ」の呼び声が高いHCI。その正体に迫る。まずは、市場をリードするニュータニックスの実力を探ろう。

写真1●Nutanix
写真1●Nutanix
(出所:ニュータニックス・ジャパン)
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