「BtoBマーケターの89%が2016年の予算で『Predictive Analytics』の利用を計画している」――。2016年1月に米Forbesが、こんなレポートをWebサイトに掲載しました。

 「Predictive Analytics(予測分析)」は、営業時に成立確度の高い見込み客の選定や、ターゲットとなる業界の市場動向の先読み、自社の今後の売り上げの推移など、マーケティングに関する様々なシーンで利用されています。今や米国のBtoBマーケターにとって、このキーワードは常識として浸透しています。

 しかし、日本国内ではまだPredictive Analyticsに対する理解が十分ではありません。実務で使われている例も非常にまれだと感じます。

 本連載は、Predictive Analyticsに対する理解を深めることを目的としています。グローバルで有名なPredictive Analytics関連サービスを利用し、それぞれがBtoB企業にとってどのように使えるのかという視点から、具体的にレビューしていきたいと考えています。

Predictive Analyticsとはいったいなんだろう

 「毎月の売り上げデータをグラフで確認し、その結果を基に今後について議論する」。データを基に最適なマーケティング戦略を導き出す活動例の一つです。このような営みはどの会社でも進めているはずです。

 この時、多くのマーケターは「人間の勘」に頼った分析をしています。

 Predictive Analyticsとは、機械が「データの関係性」をビッグデータを基に導き出す分析のことを指します。つまり、最近何かと話題となっている「人工知能(AI)」による分析と言い換えてもよいでしょう。

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