業務パッケージを利用したシステム構築が大きく変わってきている。これまで、アドオンを開発して不足機能を補う手法が一般的だったが、パッケージへの開発を極力抑える手法にシフトしている。その背景には、パッケージ自体の進化がある。パッケージ導入の新手法を追った。
進化する業務パッケージ導入法
「そのまま使う」が当たり前!
目次
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新潮流7 クラウドの利用は当たり前に
パッケージ導入、七つの新潮流
現在のパッケージ導入プロジェクトでは、「Amazon Web Services」などのパブリッククラウドをインフラとして利用するケースが増えている。クラウドが出始めたころは、ERPで保持する機密性の高い情報を社外に出さない方針の企業が多かった。
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新潮流 6 アドオンはインタフェース重視に
パッケージ導入、七つの新潮流
「アドオン開発は、プロジェクト期間の長期化やバージョンアップの阻害要因となる」といった認識は、ITエンジニアだけでなく、ユーザー企業の間にも浸透してきた。その結果、できるだけアドオン開発を抑えて導入しようとする事例が増えている。
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新潮流5 マスター整備は早期に着手
パッケージ導入、七つの新潮流
パッケージ導入の早期段階からマスターの整備に着手するプロジェクトが増えている。パッケージは通常、さまざまな種類のマスターを保有している。それらの設定値によって動作を制御する仕組みだ。
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新潮流4 導入の中心はユーザー部門
パッケージ導入、七つの新潮流
最近のパッケージ導入でプロジェクトマネジャーを務めるのは、ユーザー企業のユーザー部門の担当者になりつつある。スクラッチ開発と異なり、ユーザーが主体となってシステムを組み上げていく必要があるからだ。
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新潮流3 導入目的は「業務効率化以外」が主
パッケージ導入、七つの新潮流
最近の基幹系領域でのパッケージ導入プロジェクトでは、現行システムを単にリプレースするケースは少ない。何らかの導入目的(テーマ)を設定しているプロジェクトが一般的になっている。
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新潮流2 プロトタイプ型のアプローチが主流
パッケージ導入、七つの新潮流
最近のパッケージ導入では、プロジェクトの開始当初からユーザーに画面や帳票を見てもらったり、操作してもらったりするプロトタイプ型のアプローチが主流になっている。
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新潮流1 「標準機能を最大限に利用」が前提
パッケージ導入、七つの新潮流
パッケージの標準機能を最大限に生かし、プロトタイプを見ながらユーザー部門が主体となって導入―。実際に開発現場で起こっている導入手法の変化を、現場でパッケージ導入を支援する第一人者が解説する。
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「そのまま使う」が当たり前!ギャップではなくフィットに注目
「業務パッケージは必要な機能のみを利用すればいい。導入費用が高くなったり、稼働後に塩漬けになったりする原因は、パッケージにすべて詰め込もうとするからだ」。こうした考えのもと、「Dynamics AX」の導入を進めているのが、スープ専門店「Soup Stock Tokyo」などを展開するスマイルズ…