2016年はバーチャルリアリティ(VR)元年と言われる。ヘッドマウントディスプレー(HMD)が市場に続々と登場した。消費者向けだけでなく、VRの業務利用が始まった。IoT(インターネット・オブ・シングズ)やスマートフォンの技術が普及を強力に推し進める。現実の世界をコンピュータに取り込み、現実の世界へとフィードバックする。現場でのVR活用の最新動向を追う。
VRが超える現実
目次
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part3 工場がコンピュータの中に
コンピュータの中に世界を作り、過去の事象や未来の予測を自在に分析する。現実世界を丸ごとデジタル化する「デジタルツイン」の企業事例が増え始めた。米GEやインダストリー4.0を推し進める独シーメンスなどは、データワールドとIoTを駆使して既に成果を挙げている。
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part2 未来の現場を体感
コンピュータを使って、目に見えないものを見る。HMDを装着すれば、その場にいるのと同様の「没入感」を味わえる。完成前の建造物の中も自由に歩き回れる。現実では不可能な恐怖体験を表現する事例も現れた。
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part1 始まった業務利用
バーチャルリアリティ(VR)の業務利用が始まった。活用するのはヘッドマウントディスプレー(HMD)や全天球型カメラ。設備保守の現場や人体の内部をコンピュータで再現して、体感する。支えるのはスマートフォンやIoT(インターネット・オブ・シングズ)の要素技術だ。