ユーザーの高い要求をクリアするには、これまで経験のない新技術を使わなければならない―。今、こうしたプロジェクトが増えている。高い壁を乗り越えるには、プロジェクトに不確定性をもたらす「技術リスク」への対処が欠かせない。技術リスクを特定して対処するノウハウを身に付ける重要性が高まっている。
新ITの恩恵を生かす、技術リスク攻略法
目次
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要件定義の前に実施し、2段階に分けて検証
Part4 失敗しないPoCの進め方
新技術を採用において、必須となる作業がPoC(Proof of Concept)だ。要件定義の前段階で適切に実施されなければ、後々大きな見直しになる危険がある。しかし、その正しい進め方はあまり知られていない。実施手順と検証すべき観点を解説しよう。
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現場が磨いた七つのワザ、計画してリスクをコントロール
Part3 技術リスクへの対処
識別した技術リスクには、計画的に対処をしていく。リスク対処の方法は、複数のアプローチがある。「設計」「プロセス」「事前検証」の3ジャンルに分け、七つの現場ノウハウを紹介する。識別した技術リスクの重大さ、ユーザーとの関係性に応じて手法を組み合わせよう。
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アーキテクチャーを早く作り、要求と突き合わせて識別
Part2 技術リスクの識別
技術リスクを識別するための入口は「要求の実現性」だ。「要求とアーキテクチャーをぶつけて検証すること」が技術リスクを発見する王道となる。筆者がお勧めするシナリオベース分析を用いた簡易的な方法を紹介する。
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“Gmailを超える”メール基盤、リスクを取ってサービス刷新
Part1 新技術を追う現場
NTTドコモの携帯メールを米Googleのメールサービス「Gmail」と互角に戦えるものにする―。その構築を任されたNTTデータのチームは、国内での利用実績が少ない分散ストレージの導入という技術リスクを負った。挑戦の軌跡を見ていこう。