※この記事は日経NETWORK 2012年9月号の特集記事です。分解対象の機種の一部は古くなっていますが、今でも役立つ内容だと判断し、掲載しました。

 ネットワーク機器として“スイッチ”という場合、ほとんどの場合はイーサネットスイッチを指す。その役割は、データをイーサネットフレームという形で転送し、送信元の端末から宛先の端末へ届けること。宛先を示す情報は、48ビットのMACアドレスである。こうした基本機能は、どのスイッチ製品でも変わらない。

 実際のスイッチ製品をみると、一番に目立つ違いは大きさとポート数である(図1-1)。例えば、家庭向けのスイッチは、ポート数が10個未満の小型製品で十分。一方、企業やデータセンターで使うスイッチは、数十~数百ポートを備えた中型製品や大型製品が使われる。また、スイッチの形態でも、大きく2つに分けられる。ポート数が固定されている「ボックス型」と、ポートを備えたカード(モジュール)を増設できる「シャシー型」(モジュール型)である。

図1-1●スイッチの大きさは千差万別
図1-1●スイッチの大きさは千差万別
本特集で分解して内部の詳細を見ていくスイッチの数々。一口に“スイッチ”といっても、用途に応じて様々なサイズのものがある。ポート数は最大構成時。
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 ここでは、10ポート未満のボックス型製品を「小型スイッチ」、10ポート以上のボックス型製品を「中型スイッチ」、シャシー型製品を「大型スイッチ」とおおまかに分け、それぞれの製品を分解して内部を見ていく。今回は、小型スイッチを分解してみよう。

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