電子工作ブームの火付け役にもなったマイコンボード「Arduino」をご存知だろうか。Arduino本体だけでなく、さまざまな工作用のパーツも販売され、誰でも簡単に電子工作ができるようになった。

 だが、やはり電気工学に全く縁のないエンジニアにとっては敷居が高い。ましてや、回路を設計して、ブレッドボード(はんだ付け不要の基板)にパーツを差し込んで配線するなんて面倒なことはやりたくない。

 しかも、Arduinoに書き込むためのプログラムはC言語だ。普段からC言語をたしなんでいるエンジニアであれば問題ないが、私のようなWebエンジニアにとっては面倒極まりない。できればJavaScriptで書きたいところだ。さらに、普段仕事で使っているWindowsパソコンですべてを完結させたい。

 今回は、そんなわがままな私の期待に応えてくれる道具たちを紹介しよう。まずは「FaBo」だ。FaBoにはArduino用のシールド(機能やインタフェースを付加するための基板)が用意されている。このシールドにはさまざまなコネクターが用意され、LED、ボタン、センサーといったさまざまなパーツ(FaBoではこれらのパーツをブリックと呼ぶ)をコネクターに差すだけで利用できる。FaBoには数え切れないほどのブリックが用意されている。そのため、Arduinoを使って何かしたいと思えば、必要なパーツはFaBoのブリックだけでそろうだろう。

 実は、FaBoと同じような製品は海外にも存在する。しかし、電波を発するパーツ(BLEやWi-Fi)に技適マーク(技術基準適合証明のマーク)がなく、国内で利用すると違法になってしまう。その点、FaBoは日本発であるため、電波を発するブリックには技適マークが付いており、安心して利用できる。

 さて、今回試したのは「Barometer I2C Brick」だ。このブリックには大気圧センサー「MPL115A2」が搭載されており、大気圧と気温を測定できる(写真下)。Arduino側の組み立てが終わったら、次はArduinoを制御するプログラムを用意する。本来はスケッチと呼ぶC言語のコードをコンパイルしてArduinoに送り込むのだが、今回は、C言語は書きたくないという私のわがままに応えてもらうべく、「Johnny-Five」というフレームワークを使ってみた。

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