特別対談:NEC田中滋子氏 vs Nexal上島千鶴氏

なぜ「デジタルの変化に対応できないマーケターは淘汰される」のか

2016/08/22 松本 敏明=ITproマーケティング

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 ITproマーケティングが刊行した書籍「マーケティングのKPI」(著者:Nexal代表取締役 上島千鶴)は第10章で、2016年Web広告研究会宣言(WAB宣言)*1「デジタルの変化に対応できないマーケターは淘汰される」を引用している。

 ITproマーケティングは書籍刊行と重版を記念して、日本アドバタイザーズ協会 Web広告研究会第6代代表幹事の田中滋子氏(NEC CRM本部シニアエキスパート 兼 NECマネジメントパートナー MC事業部シニアマネージャー)と、著者の上島氏の特別対談を企画した。

 なぜ、WAB宣言がこの文言になったのか、そしてなぜマーケティングのKPIが必要と考えたのか。二人の対談の中から、現在のデジタルマーケティングに関わる課題を描き出した。

(聞き手は松本 敏明=ITproマーケティング


まず、2016年WAB宣言の内容から。「デジタルの変化に対応できないマーケターは淘汰される-WABは継続的に新しいデジタルマーケターの人材育成を目指します-」となったのにはどういう考えがあったのでしょう。

田中滋子氏(NEC CRM本部シニアエキスパート 兼 NECマネジメントパートナー MC事業部シニアマネージャー)
NEC入社後、1996年よりBtoBソリューション系サイトの企画運営、Webマーケティングに携わる。2005年からはNECグループWeb統合化プロジェクトに参画。 2009年より現地法人サイトも含めたグローバルWeb統合プロジェクトを推進。現在、NECグループのWeb活動全体を統括。 2015年11月、公益社団法人日本アドバタイザーズ協会Web広告研究会代表幹事に就任、Webグランプリプロジェクトリーダー、コーポレートブランド委員会副委員長なども務める。
(撮影:都築雅人)

田中:広告費が増えているとよく言われますが、組織や人材の視点で見ると、マーケティングに関わる組織の整備や外部のパートナーとの関係性など課題がたくさんあります。技術の視点では、数多くあるツールやサービスをどう設定するかとか、データの活用法とかいった声を多く聞きます。

 「(広告を)出せばそれでよい」という風潮もありましたが、デジタルによって効果が分かりやすく数字として現れるので、ROI(投資利益率)などを問われるようになってきました。

 デジタル環境にはいろいろな役割があって、例えば従来のメディアと新しいメディアをつなぐ役割を求められています。初心者とベテランなど人と人をつなぐ役割もありますね。

 そのため、WAB宣言は「デジタルの変化に対応できないマーケターは淘汰される」といったやや過激なメッセージを打ち出しました。デジタルの変化に対応して、企業価値を高められるマーケターになりましょうという宣言にしました。

宣言の後半に「人材育成を目指します」という言葉がありました。業界として人を育ていこうという姿勢を強く感じました。

田中:そのとおりです。その取り組みの一つとして、Web広告研究会では、10の委員会のほか、セミナーやボランティア活動の場でディスカッションや情報共有を積極的に実施して、新しい人に来てもらえるようにしています。これからもそういう場を作って、各企業の方が若手を連れてこられるようにしていきたいと思っています。


*1「Web広告研究会宣言」(WAB宣言)とは、日本アドバタイザーズ協会 Web広告研究会の会員が、インターネット広告、Webマーケティング、生活者との情報コミュニケーションに関わる全ての人に向けて発信する、最も取り組むべき課題についての宣言。詳しくはWeb広告研究会のWebサイトを参照。

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