ITを武器に、ビジネスモデルや業務プロセスの抜本的な改革、新規事業創造を実現する─。日経BP社はこうした「デジタル変革リーダー」のコミュニティーとして、2015年11月に会員組織「日経ITイノベーターズ」を立ち上げた。現在約350人が加入。定期的な会議で議論を戦わせたり、勉強会で知識を深めたりするのが主な活動だ。

 高い志と実行能力を持つデジタル変革リーダーたちは、何を目指し、今どのような課題に取り組んでいるのか。どの程度の権限を持ち、組織の意思決定に関与しているのか。2016年2~3月に日経ITイノベーターズ会員を対象に実施した「ITイノベーター調査」の結果から、その実態が浮かび上がった。本特集の前半では調査結果について考察し、後半では5人のITイノベーターへのインタビューも掲載。考え方や仕事ぶりを聞いた。

 まずはITイノベーターが使う「お金」の実態に迫ってみよう。

 ITイノベーターが所属する企業のデジタル化投資意欲は旺盛だ。2016年のデジタル化投資を前年より増加させる企業が70.6%に上った。20%以上増加の「超積極投資派」も24.8%。4社に1社が投資を大幅に増やす。

Q1●お勤め先の「会社全体」における2016年のデジタル化投資は、2015年と比較してどれくらい変化しそうですか
Q1●お勤め先の「会社全体」における2016年のデジタル化投資は、2015年と比較してどれくらい変化しそうですか
全社のデジタル化投資を増額するのは7割(N=157、以下同)
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