4K解像度(3840×2160ピクセル)に対応したディスプレイやさらにそれを超える解像度のディスプレイも増えてきたが、こうした高解像度の液晶ディスプレイを利用する際にはディスプレイインタフェースにも注意する必要がある。滑らかな映像を表示するとデータ量も膨大になるため、ディスプレイインタフェースも高速化が進められている。DisplayPortとHDMIの規格について現状をまとめてみよう。
HDMIは2.0aでHDRをサポート
HDMI(High-Definition Multimedia Interface)は、フィリップス、ソニー、パナソニックなどが設立したHDMI Forumにより規格策定が行われているデジタル家電向けインタフェースだ。映像と一緒に音声も伝送できるほか、レコーダーなどとリモコンの共通化などができる機器間の制御信号(CEC:Consumer Electronics Control)も用意されている。1.4以降ではEthernet(HEC=HDMI Ethernet Channel)の伝送にも対応している。
2013年に策定されたHDMI 2.0では、通信速度が1.4a以前の10.2Gbpsから18Gbpsに高速化し、4K解像度での60Hz表示が可能となったほか、21:9のアスペクト比のサポート、32チャンネルサラウンドのサポート、同一スクリーンに2画面分データを同時表示する「Dual-Viewing」やマルチユーザーに異なる音声を届けられる「Multi-Stream Audio」のサポート、機器制御信号の拡張などが行なわれている。
2015年のHDMI 2.0aでは、HDR(High Dynamic Range)対応が追加された。従来よりも広いダイナミックレンジで明暗のメリハリのある映像が楽しめる。
ちなみに、HDMI Licensing, LLC.のWebページには「HDMI 2.0b Available Now」と表示されているが、原稿執筆時点で記載されている主要機能を見る限りはHDMI 2.0aまでと変わりがなく、詳細は不明だ。