IoTの普及が期待されている環境、公共インフラ、農業、産業機器などで使用されるセンサーデバイスは、電源のない環境に設置する必要があります。このため、電池の寿命が長持ちし、できる限りエリアの広いネットワークを組める無線通信に対応しなければなりません。

 農業で使用するときの電池寿命は、最低でも種を植えてから刈り取るまでの数カ月は動作し、範囲は田畑をカバーする無線通信方式がベストです。環境や公共インフラの場合は5〜10年は動作してほしいところです。加えて発展途上のIoTシステムはシステムが安定するまで、モニタリングする項目や頻度を状況に合わせて変更できるフレキシビリティも必要です。

 Lazuriteシリーズは、このような要求を満たすためにラピスセミコンダクタが開発したIoTのリファレンスデザインです。

 IoTのセンサーノードに最適な「Lazurite Sub-GHz」と、IoTのゲートウエイをRaspberry Piと組み合わせて実現する「Lazurite Pi Gateway」をラインアップしています(写真1)。

写真1●IoTのリファレンスデザイン「Lazuriteシリーズ」
写真1●IoTのリファレンスデザイン「Lazuriteシリーズ」
左:Lazurite Sub-GHz         右:Lazurite Pi Gateway/Raspberry Pi   出所:ラピスセミコンダクタ
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 今回は、Lazurite Sub-GHzを例に取り上げ、IoTセンサーノードに必要となる技術について解説します。具体的には、920MHz帯無線通信、低消費電力の実現手法、オープンプラットフォームについて見ていきます。

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