「サイバー犯罪者を追い詰める必要がある。それには産官学の連携が欠かせない」。日本サイバー犯罪対策センター(JC3)が2016年3月10日に開いた年次イベント「JC3 Forum 2016」のパネルディスカッションでは、「サイバー脅威の特定・軽減・無効化に向けて」をテーマに活発な議論が交わされた。
モデレーターを務めたのは、ラックの西本逸郎取締役専務執行役員CTO(最高技術責任者)兼スマート・ビジネス・ファクトリGM兼標的型攻撃対策本部長管掌サイバーセキュリティ本部。
西本氏は冒頭、「ニュースなどで報道されるのは末端のサイバー犯罪者の逮捕ばかり。なかなか大本の犯罪者まで、さかのぼれていない」と説明。日本の企業や団体はサイバー犯罪にさらされ続けているが、JC3はその現状を変えるという。「サイバー犯罪をなくすには大本に迫り、犯罪者側のやる気を削ぐ必要がある。それにはJC3がハブとなって、産官学で協力していくことが欠かせない」と強調した。