昨年ITpro マーケティングで執筆させていただいた連載「商談生み出すサバイバルマーケティング」は、お陰様で、思いのほか多くの方にお読みいただけました。「商談生み出すサバイバルマーケティング」では、マーケティングの本質である「商品力」を高め、目標とする案件数から逆算してマーケティングプランを設計する方法や、どのように自社商品の魅力を伝えるか、ということを中心にお伝えしました。

 今回の連載「もう商談を停滞させない! 続・サバイバルマーケティング」では、「発生させた案件を、いかにこぼさずに次のステップに進められるか」という点に絞り、具体的かつ科学的で、再現性のある実現方法を、実際の事例を交えながらお伝えしていきます。

営業担当者の顔が「ピクッ」

「この案件リスト、進捗のないものがずっと残ったままになっていませんか?」

 コンサルティング先のとある企業(OA機器の販売・メンテナンス会社)の営業会議に参加しているときのことです。私がそうお伺いすると、営業担当者の顔が、一瞬「ピクッ」となりました。

「例えば、このA社さんの案件、今どういう状況ですか?」
「すみません、2回目の訪問ができていないです…」
「1回目に訪問したのはいつですか?」
「2カ月前です…」
「お客様の温度感はどうなっているでしょうか?」
「一応、名刺交換はしたのでメルマガは送っていますが、おそらく冷めてしまっていると思います…」
「なるほど。では、次のB社さんの案件はいかがですか?」
「こちらは、1カ月ほど前に、概算で見積もりを出したのですが、まだ返答がない状況です…」
「その後のフォロー状況はいかがですか?」
「すみません、一度電話したのですが、先方の担当者が外出中でつながらず、その後はフォローできていない状況です…」
「では、C社さんはどうですか?」
「これはもう、先方の社長の関心が薄く、正直厳しそうです…」

 皆さんの会社の営業会議でも、このように、前に進まずに実は頓挫してしまっている案件が、多数溜まっているということはありませんか?

 なぜこんなことが起こるのでしょうか?

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