前回に続き、アビームコンサルテインングが実施した自主調査「BtoBデジタルマーケティング調査レポート2016」について解説します。
調査の概要は前回の記事を参照していただくとして、今回はマーケティングテクノロジーツールの導入に関して、調査から見えてきた課題を考えます。
MAの導入は予想よりも早く進んでいた
前回でも少し触れましたが、本調査では、マーケティングオートメーション(MA)の導入が予想よりもはるかに早く進んでいることが分かりました。
今回の調査の「どのようなデジタルマーケティングツールを導入したことがありますか」(複数回答)という質問では、「マーケティングオートメーション(MA)」という回答が33%となりました。これは非常に高い数字といえるでしょう。
この2~3年でマーケティングオートメーションに対する期待値は高くなり、さまざまなツールが日本でも紹介されています。結果として、企業で導入が進んだのでしょう。
導入企業が多いこと自体は、歓迎すべきです。それは新しいマーケティングテクノロジーツールの導入が、B2Bのマーケティング部門で進んでいるからです。
もうマーケティングオートメーションを入れ替えたいの?
一方で、マーケティングオートメションの導入に関わる問題も少し見えてきました。それは「今後、入れ替えを検討しているツール」について聞いた結果から明らかになりました。
それぞれのツールごとに見ると、入れ替えを検討している件数はそれほど多くはありません。しかし、導入済みの件数を分母として計算をやり直すと問題が見えてきます。