近年、BtoB企業のWebサイトやメールマガジンの活用などに関する調査を見かける機会が減っていました。そこで、私が所属しているアビームコンサルティングは2016年7月に、BtoB企業に協力を依頼し、BtoBのWebサイトやメールマガジンの活用など、デジタルマーケティングに関するアンケートを実施しました(編集部注:調査方法は本ページ脚注に掲載)。その結果はレポートにして、「BtoBデジタルマーケティング調査レポート2016」として公開しています。現在、こちらからどなたでもダウンロードできるようにしています(編集部注:ダウンロードの前に必要事項の入力が必要になります)。
この調査の結果、現在のBtoBマーケティングにおけるデジタルの活用について、かなり多くのことが分かってきました。今回は、そのアンケート結果からいくつかのトピックスを選んで、説明したいと思います。
調査の概要
レポートの冒頭にある「調査の概要」には、以下の四つのポイントを示しました。
(A) BtoB企業においてもWebサイトや自社のメールマガジンだけでなく、ソーシャルメディアが同様に活用されている
(B) ソーシャルメディアの活用目的は、Webサイトやメールマガジンに比べると、あまり明確にさされていない
(C) デジタルマーケティングに関する人材の不足を多くの企業が感じている
(D) 既にマーケティング・オートメーションに取り組んでいる企業もあるが、その1/3がマーケティングオートメーションツールの入れ替えを検討している
今回は、この四つのポイントについて考察してみます。
BtoB企業のマーケティングにもソーシャルメディア活用は必要なのか?
まずはBtoCマーケティングで多くの企業が活用しているソーシャルメディアについてです。今回の調査では、74%のBtoB企業が、「ソーシャルメディアを活用している」と答えました。
アビームコンサルティングと付き合いのあるBtoB企業のから116社をランダムに選び、2016年7月7日から郵送でアンケート用紙を送付し、基本的に郵送で返送して頂きました。アンケートの回収期限は、2016年7月28日で、27社のBtoB 企業から回答を得られました。