[画像のクリックで拡大表示]

 米IDCがまとめた最新の世界スマートフォン市場に関するリポートによると、2016年の年間出荷台数は約14億6000万台(予測値)で、2015年からの伸び率は1.6%にとどまる見通し。今年6月に公表したリポートでは、2016年の年間出荷台数の前年比伸び率が3.1%になると予測していたが、今回下方修正した。消費者はある程度の性能で満足する傾向がと良くなっており、この影響が大きいと分析している。

 なお同社が予測する2016年のOS別出荷台数シェアは、Androidが85.3%、iOSが13.9%、Windowsが0.5%。

 スマートフォン出荷台数の伸び率は、2014年には30%近く、2015年は約10%と推移してきたが、今後は著しく低下しそうだ。

 同社はその理由として、先進国市場の低迷を挙げている。同社の予測では、2020年までの5年間における出荷台数の年平均成長率(CAGR)は、新興国市場(日本を除くアジア太平洋地域、中・東欧、中東およびアフリカ、中南米)が5.4%で推移するのに対し、先進国市場(米国、カナダ、日本、西欧)はマイナス0.2%にとどまる。

 市場シェアでみると、2016年に7.7%のインドは2020年に12.6%に、その他は34.4%から37.9%に拡大する。欧州は15%から12.7%に、北米は12.3%から10.7%にそれぞれ縮小。中国も、30.6%から26.1%まで減少する。