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 米Gartnerが公表した世界のパソコン市場に関する調査(速報値)によると、同年第2四半期(4~6月)における世界のパソコン出荷台数は6430万台となり、前年同期から5.2%減少した。パソコンの四半期出荷台数は、これで7四半期連続で前年実績を下回った。

 第2四半期は、北米を除くすべての地域で出荷台数が減少した。とりわけ中南米は、不安定な政治と経済が要因となり市場は依然低調という。一方、6月23日に英国で実施された欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票(ブレグジット)は、第2四半期の市場に大きな影響を及ぼさなかった。

 メーカー別出荷台数では、中国レノボ・グループ(聯想集団)、米HP、米デル、台湾エイスース(ASUSTeK Computer、ASUS)、米アップルの順となった。首位レノボの出荷台数は1320台で、前年同期比2.2%減。2位のHPは1228万台で同1.8%増。3位のDellは979万台で同3.1%増。ASUSは470万台で同1.3%増、Appleは456万台で同4.9%減だった。

 ただしGartnerは、今年第2四半期におけるパソコン出荷台数の落ち込みは、過去数四半期に比べ穏やかになっており、通貨安の影響は縮小しつつあると分析している。一方ブレグジット問題は、通貨のみならず世界経済全体に不安定をもたらす恐れがある、と指摘している。