世界パソコン出荷台数、16年は5.4%減
20年には新興国でもデスクトップが減少

 米IDCが公表した世界のパソコン市場に関する調査によると、2016年の年間出荷台数は2億6090万台にとどまる見通しだ。

 同社は先に公表したリポートで、2015年の世界パソコン出荷台数が2億7620万台となり、年間出荷台数の前年比減少率が過去最大になったと報告していたが、2016年も引き続き市場は振るわず、出荷台数は前年比で5.4 %減少。17年は下げ幅が縮小するものの、さらに1.1%減少すると予測している。要因として、物価の下落、各国の通貨安、Windows 10の無償アップグレードによる買い替え周期の長期化、流通チャネルの在庫整理の動きなどを挙げている。

 内訳をみると、デスクトップの減少幅が大きい。15年から17年の2年間で、1200万台以上減少すると予測している。ノートブックに関しては、16年は前年より減少するものの、17年はわずかながら増えるとみている。

 市場別では、新興国市場の方が成熟国市場よりも伸びが大きい。新興国は16年と20年を比べて4.9%の市場拡大が期待できるが、先進国は10%近く減少するとIDCは推測している。また、20年に新興国では大きな変化が起こる。ノートは増え続けるものの、デスクトップが減少し始めると見ている。PCメーカーにとっては、さらに厳しい時代が到来しそうだ。

[画像のクリックで拡大表示]