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 英Kantar Worldpanelは、世界のスマートフォン市場に関する調査を実施し、世界各国ではすでにスマートフォンの普及率が高い水準に達しており、今後は2桁成長は見込めないという分析結果を発表した。

 同社によると、米国におけるスマホの普及率は65%、欧州5カ国(フランス、ドイツ、英国、イタリア、スペイン)は74%、中国(都市部)では72%となっている。これらの市場で販売を伸ばすには、フィーチャーフォンのユーザーに対しスマホの魅力をアピールするか、既存スマホユーザーに買い替えを促すしか方法はないが、いくつかの問題がある、と同社は指摘する。

 1つは価格差。例えば、ドイツでは、スマートフォン購入価格は平均276 ユーロだが、フィーチャーフォンは同57ユーロにとどまっている。加えて、スマホの買い替え周期が延びる傾向にある。例えば、2013年に20.5カ月だった米国のスマートフォン買い替え周期は、2015年には21.6カ月に延びた。中国では18.6カ月が19.5カ月に、欧州5カ国では18.3カ月から20.4カ月になっている。

 ブランド別シェアでみると、米国と中国都市部は米アップル、欧州5カ国は韓国サムスンがトップだった。アップルとサムスンは全地域で3位までに入った。ランクインした日本企業は、ソニーだけ(欧州で3位)だった。